
異母兄弟に連絡を取るには?戸惑わず、丁寧に進めよう
相続手続きを進める中で、これまで交流のなかった異母兄弟の存在が戸籍から判明することは、決して珍しくありません。
しかし、突然「この人に連絡を取らなければならない」と言われても、どこに住んでいるかも分からず、どうすればよいのか困ってしまう方は多いでしょう。
【まずやるべきこと】
戸籍に記載されているのは、本籍地と筆頭者の氏名です。住所は書かれていないため、連絡先を調べるには以下の方法があります。
【方法①:戸籍の附票の請求】
異母兄弟の現在の本籍地のある市区町村役場で、戸籍の附票を請求することで現住所が分かります。
正当な利害関係(相続手続きのため)があれば請求可能です。
自分との関係性を示す戸籍(親を通じたつながり)や身分証明書が必要になります。
【方法②:手紙でコンタクト】
住所が分かったら、いきなり電話ではなく手紙で丁寧に連絡を取るのがおすすめです。
内容は「あなたが法定相続人である可能性があること」「協議が必要なこと」「こちらの連絡先」などを、簡潔かつ礼儀正しく書きましょう。
郵便の宛名は「○○様(またはご家族様)」とし、内容証明郵便や特定記録郵便を使うと安心です。
【注意点】
感情的にこじれやすい場面なので、冷静かつ誠意ある対応を心がけましょう。
どうしても連絡が取れない場合は、家庭裁判所に「不在者財産管理人」や「特別代理人」の選任を申し立てる方法もあります。
相続は“人と人の関係”でもあります。知らない家族に対しても、誠意をもって一歩ずつ丁寧に進めていきましょう。